ボヘミアン・ラプソディ観てきました。(少しネタバレ)
伝説のロックバンド"Queen"を描く伝記映画
先日、以前から気になっていた映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観てきました
Queenの結成から成功を掴むまでの葛藤や苦悩を、ボーカルのフレディ・マーキュリーを主人公として描かれています。
思えば、何十年も前のバンドの曲を日本に住む20代の僕が知っているってすごいことだと思うんですよ。それほど歌い継がれているというか、影響力があるというか。
Queenの人気曲はテレビ番組やCMで起用されていることが多いですからね。僕も有名な曲であれば何となく知っています。
そんなQueenの知識がほぼ0の僕がこの映画を観て楽しめたのか?
結論から言いますとめちゃくちゃ感動しました。
今回は、少しだけあらすじをなぞりながら感想を語りたいと思います。多少なりネタバレになりますのでこれから映画館で観に行こうとしている方や、DVDで観ようとしている方はご注意願います。
冒頭シーン、大舞台に向かう4人の姿
「LIVE ADE」*1の大舞台に4人が向かっていくところから映画は始まります。
このシーンは映画の最後、「LIVE ADE」の場面でも使われるわけですが、冒頭に観るときと最後に観るときとで抱く印象は違いました。
それはQueenの成功の裏に隠された険しい道のりを映画を通して観ることになるからで、割れんばかりの歓声を浴びるまでの苦悩や葛藤を思うと感動はひと際でした。
それから物語はQueen結成前まで時代を遡ります。
フレディと3人のメンバーとの出逢い、生涯の友人となるメアリーとの出逢い。
メジャーデビューのきっかけとなったアルバムの作成シーンから一気に波に乗り始めるQueen。そしてフレディとメアリーの結婚、さらには米国ツアーが決定。
順風満帆なQueenでしたが、フレディの様子はなぜか不安そうなんですね。
フレディは婚約者のメアリーと離れ離れになる中、自分のセクシュアリティな部分に対して葛藤を抱くようになります。
この映画では、フレディ・マーキュリーの同性愛者としての一面もしっかり描かれているのです。
同性愛者であることをメアリーに告げるフレディ。彼には彼女が必要ではありましたが(心の支えとして)、彼女はその事実に耐えられず別れることに。
メアリーと別れたあとも友人として交友は続いていきますが、彼女の新しい彼氏を見て動揺するところを見ると未練があったのかな。
そんな中、仕事仲間の男性(ポール)と私生活を共に過ごすようになるフレディ。
バンド解散の危機に直面して気付いた”Queenの絆”
心の支えを無くした彼の下にソロ活動の誘いが舞い込んできます。
以前からバンド活動での不満を抱いていたフレディはこの誘いに乗り、メンバーの3人とは半ば喧嘩別れのようになってソロ活動を開始します。
また、他のメンバーには家族が存在するのに対して、フレディにはそういった心の支えがなかったということも彼の不満としてあったみたいですね。
Queenを捨てソロ活動を始めてみたもののなかなか上手くいきません。反対意見を出してくれるものも、不満げな顔をするものもいない。
仕事に忙殺され、悩むフレディ。次第に私生活も荒れ始めていきます。
心配したメアリーが彼を正しい方向へ導こうと努めます。今の生活では彼自身が壊れてしまうこと、付き合っているポールはフレディのことを気に留めていないこと。
メアリーの言葉を聞いて本当に大切なものに気付いたフレディはその場でポールの下を去ります。
ようやくQueenのメンバーの大切さに気付いた彼は、メンバーに謝罪することに。
「家族であれば喧嘩もするだろう」、メンバーはそう言いながら彼の謝罪を受け入れます。すでにQueenは家族同然の仲になっていたのです。
取り戻した絆、蝕まれる身体
「LIVE ADE」まで残り僅かとなったある日、彼はメンバーに自分がエイズであることを打ち明けます。
ですが、病に陥った自分を同情したりなんかしてつまらなくするのはよしてくれ、そう彼はメンバーに願います。
彼の雄姿にメンバーの絆はより深まり、「LIVE ADE」への意気込みはさらに強まっていきます。
シーンは冒頭へ戻り、「LIVE ADE」で待つ観客の割れんばかりの歓声を浴び熱唱するフレディ。
数々の苦難を乗り越え、大勢の観客を魅了するQueenの姿に感動しました。
このシーンは実際のライブのパフォーマンスを忠実に再現しているようです。撮影大変だったろうなあ。
フレディはこの後、エイズによる肺炎で45歳という若さでこの世を去ってしまいます。
短い一生の中で伝説を残したフレディ。この映画を観ることができて良かったです。
Queenのファンでない人にも観てほしい作品
最初にも書きましたが、Queenのファンでない僕でも十分に楽しめる作品でした。なにより、Queenの曲が数々のシーンでたくさん流れるので観ていて全く飽きません。
それからこの作品では役者もQueen本人たちに忠実に似せた役作りをしたみたいで、
左が本物、右が今回フレディを演じたレミ・マレック。
多少顔に幼さがあるものの、フレディそっくりですね。他の3人のメンバーも写真と見比べてみると驚くほど似ています。
製作者のQueenへの愛が伝わってきます。
あと個人的にメアリーを演じたルーシー・ボイントンが好みで、その美貌に終始見惚れていました。
昨日この映画を観てから頭の中では「ドント・ストップ・ミー・ナウ」がずっと流れています。
DVDではなく、音響設備の整った映画館で観てほしい作品です。
Queenの伝説をスクリーンで観られるのは今だけなので、皆さんもぜひ鑑賞してみてはいかがでしょうか。
それでは。